商談まで進んだのに失注した企業や、「今は時期ではない」と保留になったリードは、多くの会社で手つかずのまま眠っています。しかし、こうしたリードはすでに自社を知っており、課題も一度は話し合った相手です。時間がたって状況が変われば、新規のリードより商談につながりやすいことも少なくありません。
この記事では、失注・保留リードを掘り起こす「リサイクル」の考え方と、進め方のポイントを解説します。
失注・保留リードを掘り起こす価値
- 関係がゼロからではない:過去のやり取りがあるため、話を聞いてもらいやすい。
- 課題がわかっている:以前の商談の記録から、相手の課題や検討の経緯を把握できる。
- 状況が変わっている可能性がある:予算の時期、担当者の交代、競合サービスへの不満などで、検討が再開することがある。
リサイクルの進め方
1. 失注・保留の理由を記録しておく
掘り起こしの成否は、過去の記録の質で決まります。失注や保留になったときに、理由(予算、時期、競合、機能、社内事情など)と、次に連絡するとよい時期をCRMやSFAに残しておく運用を決めましょう。
2. 理由ごとに連絡のタイミングを決める
| 失注・保留の理由 | 連絡のタイミングの例 | 話題の例 |
|---|---|---|
| 予算が合わなかった | 次の予算策定の時期の前 | 費用の考え方、段階的な導入の方法 |
| 時期が合わなかった | 相手が示した時期の少し前 | 前回の課題がその後どうなったか |
| 競合を選んだ | 契約更新の時期の前 | 導入後の運用で困っていることがないか |
| 機能が足りなかった | 機能の追加やサービスの改善時 | 前回の要望に対応できるようになった点 |
| 担当者が不在になった | 早めに | 新しい担当者への引き継ぎと課題の確認 |
3. 前回の内容を踏まえて話す
掘り起こしの連絡で大切なのは、「前回のお話を覚えています」という姿勢です。「以前、〇〇の課題についてお話しいただきましたが、その後いかがですか」と、前回の内容から会話を始めると、相手も状況を話しやすくなります。初めての相手と同じトークを使うのは避けましょう。
4. すぐに商談を求めない
状況が変わっていなければ、無理に商談を求めず、次に連絡する時期を決めて関係を保ちます。役立つ情報を届けながら、検討が再開するタイミングを待つ姿勢が大切です。この考え方はナーチャリングと共通しています。
リサイクルを仕組みにするには
- 失注・保留の理由を選択式で入力できるようにし、記録の漏れを防ぐ
- 次回連絡日を登録し、時期が来たら担当者に通知されるようにする
- 営業部門からインサイドセールスに戻す基準を決めておく
- 掘り起こしから生まれた商談数を、通常の商談とは分けて集計する
営業部門との連携ルールはインサイドセールスとマーケティング・営業の連携も参考にしてください。
よくある質問
Q. 一度断られた相手に連絡しても嫌がられませんか?
A. 前回の内容を踏まえ、相手の状況を気づかう連絡であれば、受け入れられることが多くあります。ただし、はっきりと今後の連絡を断られた相手には連絡しないよう、記録に残しておきましょう。
Q. どのくらい前の失注まで対象にすればよいですか?
A. 商材の検討サイクルによって変わります。年単位で予算を組む商材であれば、1〜2年前の失注も対象になり得ます。まずは直近のものから始め、反応を見て範囲を広げるとよいでしょう。
まとめ
失注・保留リードは、すでに関係と情報がある貴重な資産です。理由とタイミングを記録し、理由に合わせた時期に、前回の内容を踏まえて連絡する。この流れを仕組みにすることで、新規開拓だけに頼らない安定した商談づくりができるようになります。
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