インサイドセールスというと電話のイメージが強いかもしれませんが、メールも欠かせない手段です。電話がつながらない相手に連絡したり、検討が進んでいない相手と関係を続けたりするうえで、メールは大きな役割を果たします。

一方で、「送っても返信が来ない」「そもそも開封されていない気がする」という悩みもよく聞かれます。この記事では、インサイドセールスのメールで返信をもらうための件名と本文の書き方を、場面別の例文とあわせて解説します。

インサイドセールスにおけるメールの役割

インサイドセールスでメールを使う主な目的は、次のとおりです。

  • 電話がつながらない相手へのアプローチ:不在や多忙な相手にも、都合のよいときに読んでもらえます。
  • 電話の前後のフォロー:電話で話した内容の確認や、約束した資料の送付に使います。
  • 関係を続けるための情報提供:今すぐ検討していない相手にも、役に立つ情報を届けて関係を保ちます。
  • 商談日程の調整:候補日を示して、スムーズに日程を決めます。

電話とメールは、どちらか一方ではなく組み合わせて使うことで効果が高まります。インサイドセールスの全体像はインサイドセールスとはでも解説しています。

開封される件名の書き方

どれだけ本文を工夫しても、開封されなければ読まれません。件名は、受信箱に並んだメールの中で「自分に関係がある」と感じてもらうための大切な要素です。

件名のコツ

  • 短く、内容がひと目でわかるようにする:受信箱では件名の前半しか表示されないことがあるため、大事な言葉を前に置きます。
  • 相手に関係のある言葉を入れる:相手の会社名や、資料請求した内容、話した話題などを入れると、自分宛てだと伝わります。
  • 誇張した表現を避ける:「必見」「今だけ」などの言葉が多いと、広告メールと思われて開封されにくくなります。

件名の良い例・悪い例

悪い例良い例
【必見】営業の成果が劇的に変わる方法【株式会社〇〇様】ご請求いただいた資料について
ご挨拶先日のお電話のお礼と、お約束の資料のご送付
新サービスのご案内〇〇業界の営業ご担当者様向け 事例のご紹介

返信をもらえる本文の書き方

本文の基本構成

  1. 宛名と名乗り:誰が、どんな立場で連絡しているのかを最初に伝えます。
  2. 連絡した理由:なぜこのメールを送ったのかを一文で伝えます。
  3. 相手にとっての価値:相手の課題や関心に関係する情報を伝えます。
  4. 次の行動のお願い:返信してほしいこと、してほしい行動を1つに絞って伝えます。
  5. 署名:会社名、氏名、連絡先を記載します。

本文を書くときのコツ

  • 短くまとめる:スマートフォンで読まれることも考え、スクロールせずに要点が伝わる長さを目指します。
  • 自社の話より相手の話を書く:サービスの説明を並べるより、相手の課題や状況に触れたほうが読まれます。
  • お願いを1つに絞る:「資料を見てほしい」「日程を決めたい」「質問に答えてほしい」を同時に求めると、相手は何をすればよいか迷います。
  • 返信しやすい形にする:候補日を示す、選択肢を示すなど、相手が短く返信できる工夫をします。

場面別のメール例文

ここでは、インサイドセールスでよくある場面ごとの例文を紹介します。自社の商材や相手に合わせて調整してください。

資料請求をいただいた直後

件名:【株式会社〇〇様】資料のご請求ありがとうございます

株式会社〇〇 〇〇様

このたびは資料をご請求いただき、ありがとうございます。株式会社△△の〇〇です。

資料は下記よりご覧いただけます。もし、資料をご請求いただいた背景や、現在お困りのことがございましたら、お気軽にお聞かせください。御社の状況に近い事例をご紹介できるかもしれません。

15分ほどお話を伺える場合は、ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。

電話がつながらなかったとき

件名:先ほどお電話した株式会社△△の〇〇です

株式会社〇〇 〇〇様

先ほどお電話いたしましたが、ご不在とのことでしたので、メールにて失礼いたします。

先日ご参加いただいたセミナーの内容について、御社での取り組み状況を伺いたくご連絡いたしました。

改めてお電話する場合、ご都合のよい時間帯があれば教えていただけますでしょうか。

しばらく連絡が途絶えている相手への掘り起こし

件名:〇〇に関する最近の事例のご紹介

株式会社〇〇 〇〇様

以前お話を伺いました、株式会社△△の〇〇です。その後、いかがお過ごしでしょうか。

以前伺った〇〇の課題に近い取り組みの事例をまとめましたので、ご参考までにお送りします。

状況に変化がございましたら、お気軽にご連絡ください。

メールを送るタイミングと電話との組み合わせ

メールは、送るタイミングによって読まれやすさが変わります。資料請求やセミナー参加の直後は相手の関心が高いため、できるだけ早く連絡しましょう。また、電話とメールを組み合わせることも効果的です。例えば、電話がつながらなかった直後にメールを送り、数日後にもう一度電話をかけると、メールの内容を覚えてもらっている状態で話せます。

電話で話す内容を整理するには、トークスクリプトの作り方も参考にしてください。

返信率を高めるための改善方法

メールの成果を高めるには、送りっぱなしにせず、数字を見て改善することが大切です。開封率や返信率を確認し、件名や本文、送る時間帯を少しずつ変えて比べてみましょう。一度に複数の要素を変えると何が効いたのかわからなくなるため、変える要素は1つに絞るのがポイントです。返信があったメールの共通点をチームで共有するのも有効です。

CRMやMAなどのツールを使っている場合は、メールの送信履歴や開封の記録を顧客情報とあわせて残しておきましょう。誰に、いつ、どんな内容を送ったかがわかれば、次に電話をかけるときの話題づくりにも役立ちます。

送る前に確認したいチェックリスト

メールは一度送ると取り消せません。送信する前に、次の点を確認する習慣をつけましょう。

  • 宛名の会社名・氏名に誤りはないか
  • 件名を見ただけで、用件と自分宛てであることが伝わるか
  • 冒頭の数行で、連絡した理由が伝わるか
  • 自社の説明ばかりになっていないか
  • 相手にお願いしたい行動が1つに絞られているか
  • リンクや添付資料に誤りはないか
  • 署名に連絡先が正しく記載されているか

特に宛名の誤りは、それだけで信頼を失う原因になります。テンプレートを使う場合は、前の相手の名前が残っていないかを必ず確認しましょう。

よくある質問

Q. メールと電話はどちらを先に使うべきですか?

A. 相手や場面によって異なります。資料請求の直後など関心が高い場面では、まず電話で連絡し、つながらなければメールを送る方法がよく使われます。面識のない相手には、先にメールで要件を伝えてから電話をかけると、話を聞いてもらいやすくなることもあります。

Q. テンプレートを使うと返信率は下がりますか?

A. テンプレートを使うこと自体は問題ありません。ただし、そのまま送ると「一斉送信」と受け取られやすくなります。宛名や冒頭の一文、相手の状況に触れる部分だけでも一人ひとりに合わせて書き換えましょう。

Q. 返信がない相手には何度まで送ってよいですか?

A. 同じ内容を繰り返し送ると、迷惑に感じられてしまいます。送るたびに新しい情報や別の切り口を用意し、間隔をあけて連絡しましょう。相手から配信停止の希望があった場合は、すぐに対応することが大前提です。

まとめ

インサイドセールスのメールは、電話がつながらない相手へのアプローチや、関係を続けるための情報提供に欠かせない手段です。件名は短く、相手に関係のある言葉を入れ、本文は相手の課題に触れながらお願いを1つに絞って書きましょう。電話と組み合わせ、数字を見ながら改善を続けることで、返信率は少しずつ高まっていきます。

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