結論
営業代行は「早く始めたい」「固定費を増やしたくない」「まず市場の反応を見たい」ときに、自社採用(内製)は「長期的に営業力を資産にしたい」「商材の理解に時間がかかる」ときに向いています。迷う場合は、営業代行で立ち上げながら型を作り、段階的に内製へ移す方法がリスクを抑えやすい選択肢です。
「営業代行に頼むのと、営業を採用するのとでは、どちらが得なのか」という相談は、営業代行会社を比較する前の段階でよく寄せられます。どちらにもメリットとデメリットがあり、正解は会社の状況によって変わります。
この記事では、営業代行と自社採用(内製)を4つの観点で比較し、判断の目安と、両方を組み合わせる進め方を紹介します。営業代行会社の候補を探している方は「営業代行会社比較ベスト100選」もご活用ください。
営業代行と自社採用の比較表
| 観点 | 営業代行 | 自社採用(内製) |
|---|---|---|
| 立ち上がりのスピード | 契約後、数週間〜1か月程度で稼働できることが多い | 採用・育成に数か月以上かかることが多い |
| コストの性質 | 委託費(変動費として調整しやすい) | 人件費・採用費・教育費・ツール費(固定費になりやすい) |
| ノウハウの蓄積 | 契約内容や運用次第。意識しないと社内に残りにくい | 社内に蓄積しやすい |
| 柔軟性 | 体制の増減や中止がしやすい(契約期間による) | 人員の増減は簡単ではない |
| 商材理解の深さ | 立ち上げ時の情報提供の質に左右される | 時間をかけて深めやすい |
| マネジメント負荷 | 代行会社側が管理。自社は定例と評価が中心 | 採用・教育・評価・離職対応まで自社で担う |
観点1:コストは「総額」と「見えないコスト」で比べる
営業代行の見積もりを見ると、月額費用が営業担当1人分の給与より高く感じることがあります。しかし自社採用では、給与のほかに社会保険料、採用費(求人広告や紹介手数料)、教育にかかる時間、PC・電話・CRMなどのツール費、マネージャーの管理工数がかかります。
また、採用した人が成果を出すまでの立ち上がり期間や、早期離職した場合の再採用コストも考える必要があります。比較するときは、1年間など同じ期間で「成果が出るまでに必要な総額」を試算しましょう。営業代行の料金形態別の目安は「営業代行の費用相場」で解説しています。
観点2:スピードは営業代行が有利
営業代行会社は、すでに経験のある人材と、架電やリスト作成の仕組みを持っています。新サービスの立ち上げや展示会後のフォローなど、「今すぐ動かしたい」場面では営業代行が有利です。一方、自社採用は募集から入社、戦力化までに時間がかかり、その間の機会損失も発生します。
観点3:ノウハウの蓄積は内製が有利。ただし代行でも残せる
内製の最大のメリットは、顧客の反応や成功パターンが社内に残ることです。営業代行の場合、何もしなければノウハウは代行会社側にたまります。ただし、契約時に次の点を取り決めておけば、代行を使いながらでも自社に知見を残せます。
- トークスクリプトやFAQ、リストを納品物として引き渡してもらう
- 通話録音や活動ログを自社のCRMに記録してもらう
- 定例で「うまくいった理由・いかなかった理由」まで報告してもらう
データや成果物の扱いは「営業代行の契約書で確認すべきポイント」もあわせて確認してください。
観点4:柔軟性は営業代行が有利。ただし契約期間に注意
営業代行は、繁忙期だけ体制を増やす、成果が出なければ止めるといった調整がしやすいのが特徴です。ただし最低契約期間が設定されていることが多く、すぐに解約できるとは限りません。期間の傾向は「営業代行の最低契約期間」で紹介しています。
営業代行が向いているケース・内製が向いているケース
営業代行が向いているケース
- 新商品・新市場で、まず反応を確かめたい
- 採用が難しい、または採用に時間をかけられない
- リードはあるが、追いかける人手が足りない
- 固定費を増やさずに営業活動を広げたい
自社採用(内製)が向いているケース
- 営業が事業の中核で、長期的に組織を育てたい
- 商材が専門的で、深い理解がないと提案できない
- 顧客との関係を自社で一貫して持ちたい
- すでに育成やマネジメントの仕組みがある
おすすめは「段階的内製化」という組み合わせ
営業代行と内製は、どちらか一方を選ぶ必要はありません。多くの会社で現実的なのが、次のような段階的な進め方です。
- 立ち上げ期:営業代行で活動を始め、ターゲットやトークの「勝ちパターン」を見つける。
- 並走期:自社の担当者を採用・配置し、代行会社と一緒に動きながらノウハウを引き継ぐ。
- 移行期:中心業務を自社に移し、代行会社は繁忙期の増員やリスト作成など一部に絞る。
この進め方を取る場合は、営業代行会社を比較する段階で「内製化支援の実績があるか」「研修やマニュアル提供に対応しているか」を確認しておくとスムーズです。比較項目の全体像は「営業代行会社の比較ポイント7つ」をご覧ください。
営業代行と内製の比較に関するよくある質問
営業代行と営業担当1人の採用では、どちらが安いですか?
月額の金額だけを比べると採用のほうが安く見えることがありますが、採用費・教育費・ツール費・管理工数・立ち上がり期間を含めると差は小さくなることがあります。同じ期間で、成果が出るまでに必要な総額を試算して比較しましょう。
営業代行を使うと社内にノウハウが残らないのでは?
何も決めずに任せると残りにくいのは事実です。トークスクリプトやリストの引き渡し、自社CRMへの活動記録、定例での振り返り共有を契約時に取り決めておけば、代行を使いながらでもノウハウを社内に残せます。
内製化するまでにどれくらいの期間がかかりますか?
商材や体制によりますが、営業代行で勝ちパターンを見つけ、自社担当者と並走しながら引き継ぐ場合、半年から1年程度を目安に計画する会社が多いです。内製化支援の実績がある代行会社を選ぶと進めやすくなります。
まとめ:目的と時間軸で「代行・内製・組み合わせ」を選ぼう
営業代行はスピードと柔軟性、自社採用はノウハウの蓄積と商材理解の深さに強みがあります。コストは総額で比較し、短期の成果と長期の資産のどちらを重視するかで判断しましょう。迷う場合は営業代行で型を作ってから段階的に内製化する方法がおすすめです。代行会社の候補は「営業代行会社比較ベスト100選」で探せます。
どの会社に依頼すべきか迷う場合は、一般社団法人インサイドセールスコンソーシアムが中立的な立場で選定をお手伝いします。営業代行会社の選定を無料で相談する
出典:一般社団法人インサイドセールスコンソーシアム「営業代行会社ベスト100選」(2026年10月時点の各社公開情報)
