「1日に何件電話すればよいのか」は、インサイドセールスの現場でよく出る質問です。架電数が少なすぎれば商談の数が足りず、多すぎれば一件一件の質が下がります。適切な架電数は、目標とする商談数から逆算して考えるのが基本です。

この記事では、架電数の目安の考え方と、目標からの逆算の方法、数だけを追わないための注意点を解説します。

架電数の目安は役割によって変わる

架電数の目安は、一律に決まるものではありません。役割や商材、リストの状態によって大きく変わります。

状況架電数の傾向理由
新規開拓(BDR)多くなりやすいまだ接点のない相手が多く、つながる割合が低いため
反響対応(SDR)少なくなりやすい一件ごとのヒアリングや記録に時間がかかるため
高単価・複雑な商材少なくなりやすい事前の調べものや仮説づくりに時間をかけるため
リストの質が低い見かけ上は多くなるつながらない、対象外の相手が多いため

他社の数字をそのまま目標にするのではなく、自社の実績をもとに決めることが大切です。

目標の商談数から逆算する

架電数は、次のような流れで逆算できます。

  1. 月に必要な商談数を決める(営業部門の受注目標と商談からの受注率から算出)
  2. 過去の実績から、各段階の割合を確認する(接続率:架電のうち担当者と話せた割合/商談化率:話せた相手のうち商談になった割合)
  3. 必要な商談数 ÷ 商談化率 ÷ 接続率 で、必要な架電数を出す
  4. 稼働日数とメンバー数で割り、1人1日あたりの架電数にする

たとえば、月20件の商談が必要で、接続率が20%、商談化率が10%なら、必要な架電数は 20 ÷ 0.1 ÷ 0.2 = 1,000件です。稼働日が20日、メンバーが2人なら、1人1日25件が目安になります(数値は計算の例です)。

KPIの考え方はインサイドセールスのKPI設計で詳しく解説しています。

架電数だけを追うと起きる問題

  • 会話が浅くなる:件数をこなすことが目的になり、ヒアリングが不十分なまま次の電話に移ってしまう。
  • 質の低い商談が増える:商談の数は増えても、営業に引き渡した後に受注につながらない。
  • メンバーが疲弊する:件数のプレッシャーが続き、離職の原因になる。

架電数は「行動量」の指標として大切ですが、接続率や商談化率、商談からの受注率とあわせて見ることで、はじめて正しく評価できます。

架電数を増やす前に見直したいこと

商談が足りないときに、すぐ架電数を増やすのではなく、次の点も確認しましょう。

  • つながりやすい時間帯に電話できているか
  • リストに対象外の企業や古い情報が多く含まれていないか
  • 電話以外の作業(記録、調べもの、社内調整)に時間を取られすぎていないか
  • トークやヒアリングに改善できる点はないか

接続率や商談化率が上がれば、同じ架電数でも商談は増えます。商談化率の改善については商談化率を上げる方法をご覧ください。

よくある質問

Q. 新人にも同じ架電数を求めてよいですか?

A. 最初から同じ数を求めると、質が下がったり自信をなくしたりする原因になります。最初は少なめの目標から始め、慣れに応じて段階的に引き上げるのがおすすめです。

Q. 架電数はどのように記録すればよいですか?

A. CRMやSFA、電話システムの記録を使うと、手作業の負担なく集計できます。つながった件数や結果もあわせて記録しておくと、改善に生かせます。

まとめ

インサイドセールスの架電数は、一律の正解があるわけではなく、目標の商談数から接続率と商談化率を使って逆算して決めるのが基本です。数だけを追うのではなく、接続率や商談化率、商談の質とあわせて振り返ることで、無理のない目標で成果を出せるチームをつくれます。

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